林業労働災害「0」(NAI)プロジェクトについて


林業労働災害ゼロプロジェクト(ニッケン)

 

1件の重大事故の背後には、重大事故に至らなかった29件の軽微な事故があり、さらにその背後には300件のヒヤリハットがあると言う「ハインリッヒの法則」について、講習、研修などでお聞きになられた方は多いと思います。

 

大事故を未然に防ぐために日頃から不注意・不安全な行動によるヒヤリハットの情報を把握し、それを組織内で共有する時間を設けたり、ヒヤリハット集を作成されたりしている組織も多いと思います。

 

しかし、人間の記憶には限界があり、主観が入ります。またある人にとってはヒヤリハットだと思う事例も、他の人にはそうではないと思う事例も隠れているのではないかと思います。

 

話は変わりますが、ある悲惨な交通事故をきっかけにドライブレコーダーが急速に普及しました。事故が起きる直前、瞬間を映像と言う形で正確に残せたおかげでお亡くなりになったドライバーには何も非がないことが証明することが出来ました。カメラの技術、記憶媒体の技術の向上の賜物で、今では車はもちろんのこと、建築、建設現場における重機にも搭載され、上記のヒヤリハット発生直前、瞬間の状況の正確な把握、共有に役立てられています。

 

林業の労働災害発生が他産業とは比べ物にならないほど多数発生していることは林業に関わる人であれば耳にタコが出来るほど聞かされていると思います。その事故を防ぐためには一人一人の細心の注意だとこれも耳にタコが出来るほど、それ以上に聞かされています。では、細心の注意をするためにどうすればいいのか。。。自分の行動や気持ちを思い出し状況を把握して。。。その代わりにドライブレコーダーを使うというのはどうでしょうか?

 

この度、ハーベスタ、プロセッサ、グラップル、フェラーバンチャのキャビンの天井にドライブレコーダーを設置し、日々のこれら4種の作業状況を映像と言う形で記録し、ヒヤリハット時には操縦者の心拍数が上がると想定して操縦者に心拍計を装着してもらい、ヒヤリハット時を洗い出し発生状況を把握して林業労働災害の低減を図ろうというプロジェクトを㈱レンタルのニッケン様を中心に「林業労働災害「0」(NAI)プロジェクト」として建機メーカー3社と共同で立ち上げました。

 

少しでも多くヒヤリハットの事例を集めるためにハーベスタ、プロセッサ、グラップル、フェラーバンチャのキャビンの天井にドライブレコーダーを搭載して下さる事業体を募集しています。(キャビン内の撮影はいたしません)

 

 

・期間は一機種に付き2週間

・ドライブレコーダーの手配と装着は㈱レンタルのニッケン様の方で行います(費用は発生しません)

 

(参加事業体でやっていただくこと)

・ご協力いただく機械のメーカー名、型式、年式、シガーソケットの有無の連絡と機械正面の写真の送付

・ご協力いただく機械の操縦者の心拍計の装着

・ドライブレコーダー内のSDの入れ替えと送付

・日報

・会議への出席(Zoomでの参加可能。また可能な時で結構です)

 

 

上記の4種だけでは不十分だと思われる方、一番事故が多いのは伐倒時と思われる方など色々なご意見、ご感想をお持ちの方がいらっしゃることは十分承知しておりますが、私たちとしては一つずつ段階を踏みながらプロジェクトを進めたいと考えております。ご理解をいただければと思います。

 

ご興味がある方、参加を希望される方は下記までご連絡下さい。

山陽商事株式会社

℡ 0868-26-1036 平日8:10-17:00

✉ tsuyama-maerin.sanyo@nifty.com

担当 前田