年末年始の休業のお知らせと2023年を振り返って


今年も一年ご愛顧いただきありがとうございました。

下記期間は休業させていただきます。

2023年12月29日~2024年1月4日

休業期間中にいただきましたご注文、お問い合わせについては休業期間明けに順次対応させていただきます。何卒ご理解のほどをよろしくお願いいたします。

2023年も残すところわずかとなりました。皆さまにおかれましていかがな一年だったでしょうか?

私たち山陽商事株式会社にとって2023年は正に「変化」の一年でした。

半世紀以上にわたって岡山県津山市を中心に行っていたLPガスの小売り事業の営業権を他社に3月31日をもって譲渡しました。急激に進む人口減少、高齢化、住宅のオール電化、従業員の確保の難しさ、高くなった仕入価格の小売価格への転嫁の難しさなどの課題を抱えて、このまま山陽商事株式会社で働き続けることがエネルギー事業部の社員にとっていいことなのか、実力ある彼らの能力をもっと伸ばして生き生き働ける会社があるのではないかと考えて行った大きな大きな決断でした。

エネルギー事業部の社員を送りだした日に新たに3名の社員がフォレスト・デザイン事業部に入社しました。私たちも新人も期待と不安に満ちたスタートだったように思います。3名のうち2人は入社してすぐに資格を取得のために忙しい日々を過ごし、残り1名は兵庫県森林大学校で既にほとんどの資格を取得していたので闘病中の部長に代わりプロセッサを操縦することになりました。新人にとっては何が何だかわからない日々だったかもしれませんが、みんな文句も言わずに与えられた業務をこなしてくれました。

林業技能教育研究所の飛田所長に新人だけでなくベテラン社員も正しい伐木の指導を受け、また近隣の同業者の手を借りて新人は時には失敗をしながら3人で切磋琢磨しながらすくすくと成長した8か月だったと思います。皆さまのご指導のおかげで今では一人で立木を伐れるようになり、その他の作業も少しずつ経験を積んでいます。

成長したのは新人だけではありません。6年目に入ったT君にとっては初めての後輩社員です。入社以来、先輩社員に手取り足取りしてもらえていた立場が一転、自分が面倒を見る立場、後輩社員の疑問に答える立場に変わりました。現場の段取りを考え、作業を配分し、人員を配置する頼れる主任に成長しました。時には冗談も飛ばす姿が微笑ましく、更なる成長が楽しみです。

そして、現場になくてはならない人だったのが6月に逝去した部長に代わり部長に就任したS部長です。自分の子供たちのような後輩社員が毎日のように何かを起こして対処に追われる気苦労の多い毎日だったと思います。彼の絶え間ない目配りのおかげで新人は大きな怪我をすることなく新しい年を迎えることが出来ます。彼の夢は新人たちが成長し、「部長は無理せずに休んどいてください」って言ってくれることだそうです。

そんな彼らを陰で支えてくれていたのが事務員さんたちです。エネルギー事業部の営業権譲渡に伴い通常業務以外の事務仕事や対応に追われる中で、右も左もわからない新人たちの面倒を嫌な顔一つせずこなしてくれました。いつもみんなを笑いで包んでくれてありがとう。

最後になりますが、6月に2年半に及ぶ闘病生活の末に前部長が亡くなりました。指導者研修も受け新人が入社して一緒に働くことをどれほど楽しみにしていたことかと思います。4月1日まで現場に出てプロセッサに乗っていました。しかし、その思いは叶うことなく、どれほど無念だっただろうかと思います。たった1日でいいから一緒に現場で働く姿が見たかった。一度でいいから前部長のまわりにみんなが集う姿が見たかった。もしこの世に神様がいるのであれば叶えてほしかった。今のT君や新人を見たらどう言ってくれるだろう、きっと笑いながら「まだまだ」って言うんだろうな、と思わない日はありません。今年、現場で起きた数々の危機一髪。どれも惨事にならなかったのはきっと天国から私たちのことを見守ってくれているからだろうと思います。まだまだ2‐3年は安らかに眠らせてあげられそうにありません。ごめんなさい。

私たちにとって大きな変化の年であった2023年を無事に乗り切ることが出来たことは、多くの皆様のご協力、ご愛顧のおかげだと感謝しております。2024年も変わることなくお付き合いいただければ幸いです。

皆さま、健やかな年末年始のお休みをお過ごしいただき、よいお年をお迎えください。

山陽商事株式会社

代表取締役 前田多恵子

百年生のヒノキを伐らせていただきありがとうございました。