アクティブロボSAMの実証調査


弊社の集材はほとんどを林業集材用繊維ロープ エースラインで地引集材しています。

 

エースラインで伐採木を引き寄せる際に伐採木が寄ってこないとウィンチを止めてベースマシンから下りて状況を確認して、またベースマシンに乗って角度を調整したり、前後に動かして場所を調整したりします。やっと伐採木が寄って来たらベースマシンから下りてチョーカーを外し、もう一度ベースマシンに乗ってグラップルで掴んで伐採木を移動させてから次の集材のためにベースマシンを動かして、それからベースマシンを下りてエースラインを先山に投げて。。。(最初に戻る)。。。単純に言うとこのような作業の流れを繰り返しています。実際にはもっとベースマシンを乗り下りしながらの集材になります。そのため、足腰の負担はかなりのものでしょう。この乗り降りを少しでも減らせないか、減らせば楽になるだろうか、減らすにはどうしたらいいのかと見る度に考えていました。

一番いいのは人間が機械の操縦席に乗ったまま障害となるものをロボットが除去したり、問題点を解消してくれることです。でも、まだ障害物を人間のように乗り越えて森林の中を自由自在に動き回れるロボットが開発されるまでには時間がかかりそうです。そこで、その前段階としてロボットを機械の操縦席に設置して、そのロボットをリモコンで操作することにより機械を動かせないかと言う実証調査を行うことにしました。

 

人型ロボットSAMの概要

名称 アクティブロボSAM

製作会社 コーワテック株式会社

特長 エア制御の人工筋肉で人間と同じような微細な動きができ、既存の重機などにも搭載して運転出来るロボット

 

本体

質量 47㎏

サイズ 幅75㎝×奥行62㎝×高さ82.5㎝

対応重機 油圧ショベル

電源電圧 DC24V

消費電力 500w

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コントローラ

質量 2.4㎏

サイズ 幅32㎝×奥行30㎝×高さ15㎝

無線操作可能範囲 見通しがきく平坦な場所であれば約200m

連続稼働時間 電池の場合は約8時間

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今回は重機のアームの上下、走行を遠隔操作出来るように設定し検証しました。また、次の段階に向けてグラップルの操作に必要な電気系統などを調査し確認を行いました。

 

アクティブロボSAMを使った重機の走行とアームを上下する様子は下記の動画をご覧下さい。

https://youtu.be/q2OuwOBTwJk

 

9月26日、27日には次の段階であるグラップルによる原木の掴みや取り回しの公開実証調査を行う予定にしております。ご興味のある方は弊社フォレスト・デザイン事業部までご連絡下さい。

 

異業種連携によって、作業効率や安全性などの構造的課題を改善し、「働きやすく」、「稼げる」次世代の森林管理へ向けてまだまだ先は長そうですが、林業従事者の身体的負担や事故を低減するシステムの開発が出来るように努力を続けて行きたいと思います。

お問い合わせ先

山陽商事株式会社 フォレスト・デザイン事業部

電話 0868-26-1036 平日8:10-17:00

メール: tsuyama-maerin.sanyo@nifty.com