長野からのお客様


長野県から遠路はるばる信州フォレストコンダクターの方が弊社の取組を見に来てくださいました。

信州フォレストコンダクターとは長野県独自の人材育成支援プログラムの受託者です。長野県では持続的森林経営の確立と林業の再生のためには、「優れた経営感覚とリーダーシップを持ち、地域の林業をけん引する者」の育成が必要であるということから、そうした人材を「信州フォレストコンダクタ―」として育成を図ることにより、地域林業の課題解決を進めています。

選ばれた人は自分の地域の林業・木材産業の課題を洗い出し、その解決のために必要な情報や技術を得るための研修プログラムを自ら作成するという長野県独自のユニークな人材育成支援プログラムです。長野県と言っても各地域で地形も林業・木材産業の課題も異なります。受託者が自らその課題のために何が必要か考え行動するということは、とかく行政に決められた研修プログラムを受講することに慣れている日本の林業関係者にとっては簡単とは言えないでしょう。自分で情報を収集し、自ら研修先を選択してアポイントを取って訪問するというプロセスは、それだけでも十分に知識や情報を得て能力向上につながっている有意義なプログラムだと思います。

 

そんな信州フォレストコンダクターのお一人が「タワーヤーダ」と「繊維ロープ」について話を聞きたいということで来てくださったことは、弊社にとって大変喜ばしいことです。

 

そこでまず午前中は事務所で弊社が輸入販売しているオーストリアのマイヤー・メルンホフ・フォレストテクニック社のタワーヤーダの説明を聞いていただきました。今回いらっしゃった信州フォレストコンダクターの方の地元でも高密路網で車両系の作業システムを進めることに限界を感じるところがあり、今後の作業システムの選択肢としてタワーヤーダを含む架線集材の情報を収集されているとのことでした。

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午後には繊維ロープを使って信州では珍しいヒノキの集材をしている現場を見ていただきました。ワイヤーとほぼ変わらぬ強度を持ち、重量はワイヤーの1/7の軽さの繊維ロープでの集材は労働負荷を軽減し、林業作業現場の安全性向上に役立っています。弊社ではいち早く注目し現場に導入してきました。ワイヤーに比べて高価なことが欠点ではありますが、機械を導入するような多額な費用をかけずに現場にすぐにでも導入出来るアイテムです。「一度使ったらやめられない」が弊社の社員の口癖です。今回来られた信州フォレストコンダクターも「思っていたよりずっと軽い!」と言うのが感想でした。

DSC_1048遠路からはるばる来ていただき、またたくさんある林業事業体の中から弊社を選んでいただき何か一つでも役に立つ情報があったのであれば幸いです。これからの地域の林業・木材産業の活性化のためにご活躍されることを願っております。