繊維ロープについて


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写真は東京製綱繊維ロープ㈱の繊維ロープ(エースライン)を用いての現場作業風景です。

繊維ロープを引っ張っているのは御年74歳の花谷です。

 

ダイニーマと言われる超高分子量ポリエチレン繊維から出来たこのロープを最初に見たのは、2007年のオーストリア林業機械展Austrofomaの会場でした。

スタンドに何気なくかけてありました。

当時、ヨーロッパでは架線集材の控え策などに少しずつ導入され始めていました。

ダイニーマは日本の東洋紡とオランダの会社が開発した超高強度かつ高弾性率で軽量な繊維です。

阪神淡路大震災後の神戸港の復興で一役買い、今ではテニスなどのネット、釣り糸など幅広く使われています。

重さはワイヤーロープの約6分の1。

引っ張り強度、伸び率はワイヤーロープとほぼ変わりません。

 

弊社では前身である前田林業株式会社が平成20年度林業生産流通革新的取組支援事業の採択を受けて現場に導入しました。

導入当初は取り扱い方もわからず、ワイヤーと同じようにドラムに巻きつけて引っ張りだせなくなったり、

日本のメーカーが生産していることがわからずドイツ製を使ったために毛羽立ちがひどくて外観から怖くて使えなくなったりしました。

しかし、京都大学の調査結果では明らかに心拍数の増加がワイヤーロープに比べて低く、労働負荷の軽減につながることが確信出来ました。

またワイヤーロープのように切れても蛇のように波を打って走ることもなくパサッと下に落ちるので、労働災害の軽減にもなります。

 

「やっぱりあの軽さが忘れられない」

その一言で再び現場での導入にトライしました。

滑車などあたってすれにくいようにコーティングをし、東京製綱繊維ロープ㈱の製品を購入しました。

現場にもよりますが、弊社では少しずつ繊維ロープを使用することが増えています。

 

3Kと言われる林業の現場。

でも、まだまだやれることはあるのではないでしょうか?

変わるリスクより変わらないリスクの方が高いこともあります。

 

http://sanyo-trade.com/files/porietirennsennizairu.pdf